光となる前に。(シン・ウルトラマン他感想)

悪い夢を見る。何かから逃げたり 逃げられなかったり。逃げられない設定 と思い込んでいたり。

頭の中でヒーローを思い浮かべるといいらしい。強く、弾ける、救いのような存在。いや、そんなん神様じゃん。光の神。

ちょっと違う星にいて、ちょっと人より強いだけで、ちょっとデケエぐらいでウルトラマンが孤独でつええ神様なわけねえだろ。何勝手に痛みを知る1人にさせようとしてんだよ。米津主題歌への文句終わり。

ウルトラマンが好きというよりかは、ウルトラマンに出てくる人物が好きだし、お話が好きで、カッコよくて。絶対に人を助けようとする点でのヒーローっぽさが、なんか複雑な気持ち。

ウルトラマンサーガを見た。もうウルトラマンがいない地球の話で、数少ない女性隊員たちが子供のために戦っていた。3.11に影響されたとてつもないメッセージ性は、もはや人類の強がりにすら見えた。あの震災はそれぐらいの出来事だったのです。ダイナは、コスモスは、ゼロはそんなどうしようもないサーガ世界でバトンを渡してくれた。『生き抜いていこうぜ!』 だから、バトンなんです。

シン・ウルトラマンを見た。怪獣…ならぬ禍威獣に脅かされる人類も、ウルトラマンを異星人としたドラマなんかも、どれも肌の近くで感じるようなリアルさがあった。一つの見所だよね。でもずっと。

異星人・ウルトラマンがわからない。見たい、知りたい。でもお前。ベーター技術を託すとか知りたい守りたいって言ってくるけどよ〜オメ〜〜ゼットンに突っ込みやがって。田村さんが「それはできない」って即答したやつ。俺だってそう思ったけど、ヤツは行ってしまいましたね。

絶望した日本国高官が目を閉じた瞬間重なって、「まだだ」と目を開けたウルトラマン。って俺らはわかるからこそ。カッコいいと手を叩くこともできなかった。

カッコいいありがとうって言えなくて、ただ守られているだけで、俺たちのために死んでくれてありがとうって言ってるみたいになるから。だから何も言えんのだった。自分に対する不甲斐なさ、俺は力ある知識エリートの禍特対でもないからね。

知りたいって思って映画館に来たから、ウルトラマンが暗い宇宙に飲み込まれている時間は凄い辛くなったし、最後ゾーフィと対話をして、ウルトラマンとして命を使った決意に訳わかんねーよ!ってモノ投げたくなったし。本当はわからないワケじゃないんだろうけど。彼はそういうこと考えてたんだ。って少しわかってしまったから、頷くしかないのだ。

ウルトラマンのことわかんねーよー  ⇦でもウルトラマンも地球人類のことわからなかったよ。

みたいなので諦めたくなくて、だいぶ惨めだけどなんとか。

なんとか周りのために頑張りたいって思ってるこの姿を見せていきたい、生き続けたい。シン・ウルトラマンである彼のことも忘れない。これからも他宇宙で戦うウルトラマンのことを、より強かったりうるさかったり優しくて、人でもある彼らを、見続けていきたい。それが今の気持ち。

自分は、ウルトラマン見ていきたい。

 

おわり